百合と音楽の話がしたい

「blind vision

blind belief

black snow coming

i saw it on TV」 Age Of ,  Black Snow, Oneohtrix Point Never  

 

「今しかない とか言って 妄想 もうよそう」 センチメンタル,  syrup16g 

 

 今日も車の走行音で目が覚める。スマホを見ると7時15分を表示している。仕事が休みにも関わらず朝早く起きるのはどうかと思う。大学生の頃は好きな時に寝て勝手に目が覚めるまでずっと寝ていたが、そんな生活はもう遠くにいってしまった。今は住んでいるアパートが車通りの多い道路に面してるせいで穏やかやな生活が騒音で少しずつ蝕まれる。最悪の目覚め。まだ少し眠りたいけど二度寝はあまりしたくないので布団に入ったままスマホをいじることにした。そう言えば昨日、見ようと思っていたけど寝てしまって見れなかったアニメがあったんだった。今季は百合作品が多くて最高だよな。YouTubeのアプリを開き見逃し配信を再生。待望の第一話。しかし、このアニメは膨らんだ期待に応えたと同時に裏切った。そのアニメの丁寧な作画はキャラクターだけでなく背景もしっかりと書き込まれており、制作の作品に対する本気度がうかがえる。話の内容はシンプルだけどキャラクターの心象風景をちゃんと描いていて百合作品としても十分楽しめそうだ。結論面白い。じゃあ何が俺を裏切った。この作品の舞台は東京であると考えられる。作画の背景はリアルな東京の風景をそっくり再現している。(東京に住んだことがないので確かかどうかわからないが)私たちのリアルな街並みや風景を作品の背景の参考にしたりモチーフにすることは別に珍しいことではないがこのアニメでは強烈な違和感を感じた。ネットで見たことのある有名な建物、ショッピングモールの内装等々がシーンを変えて映され通常ならデフォルメされるであろう細かいところやモブキャラも細かく丁寧に描かれている。また、それらはあまりぼかしを入れておらずワンシーンの情報量が飛躍的に増えている。学園物の作品としては比較的学園外に出る頻度が多くその場所はおそらくリアルに実在するであろう場所。また、舞台の場所が頻繁に変わるせいもあるがキャラクターのアップをずっと映すことは少なく、距離をとってその場面の場所全体が映るようにしている。まるで実写のドラマを観ているようだ。まあ、そんな感じで嫌でも背景という情報に目が行く。そして、土地勘がある人なら「ここあの場所じゃん」という風になるんだろうな。だけど俺が一番違和感を感じた原因は企業ロゴだ。実際に存在する企業のロゴがそのままアニメの画面内に出てくるのは悪夢でも見ているのかと思った。

  演出やエモーション。このアニメシリーズでは今に始まったことではないが、演出やエモーションによって視聴者を誘導しそれが最高潮に達した時にエンディングが流れる。それは創作物として一つの理想ともいえる。気持ちよく、イイものだ。この作品の特徴であるライブシーンは大きなモーション、実際にはありえない現象をライブステージに描く演出、音楽を利用したエモーションは効果的である。ただ自分にはこの演出が少しチープに感じてしまった。これはただ単に俺が年を取っただけかもしれないが。

YouTubeのアプリを閉じ天井に向かってつぶやく

 「これが資本主義かぁ」

 

 

 

 今年の秋は百合が期待できる作品が多いですねぇ。

 

 アサルトリリィ BOUQUET

2話まで見たがリリィという言葉が題名なだけあって期待通りだった。いや期待以上だった。バトルものかーと思ってたけどむしろ戦場を生かしていて感心。2話は特にバトルしなかったし、キャラの心理を大事にする感じ。百合作品としてはお馴染みの姉妹制度。制作シャフトということで作画も安定している。太もも。太もも。キャラがやたら多く個性が強いこととかで好き嫌いが分かれそうだけど今季一押しの作品。楓さんがいいキャラしていて推せる。とりあえず見てくれ。

 

 ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会

2話まで見た。ラブライブ特有のノリみたいなやつは薄い印象かな。なんていうかすげー丁寧で深みのある出汁みたいな感じ。ちなみに拙者は上原歩夢ちゃんが推しなのでござるがヌルヌル動いていろんな表情を見せてくれて大満足である。高咲侑と歩夢ちゃんの身長差もイイ!高咲侑の無自覚は悪い。今後の女女の関係に目が離せない。

 

 魔女の旅々

2話まで見た。1話でそれから3年後とかなんかスピード早くね。時間をすっ飛ばすから主人公の成長の充実感とか感動が乏しい。2話が結構ひどくていろいろと説明不足。脚本が雑である。所謂なろう系臭く感じるのはファンタジーであることや主人公が天才であることが原因か。だけどチート能力で問題を解決するんじゃなくて主人公の人間性で解決するのはイイ。まあそれも充実感に欠けるが。百合ではあるがこれから面白くなるのか?ちょっと期待薄ですね。

 

 安達としまむら

1話視聴。心理描写中心の作品。抑制的なプロット。原作は読んでないが面白いというのは聞いている。けど未履修。しまむらの友達がどうあだしま2人に絡むのか気になる。あと友達2人が幼馴染っていうのも気になるところ。安達が先になんか行動起こしそうな気がするけどどうなるのか。今後がとても気になる。心理描写中心っていうのも実験的で面白い。リズと青い鳥をもっと強い百合にしたみたいな感じになるのかな。

 

 ご注文はうさぎですか?BLOOM

1羽視聴。安定感のあるきらら。そしてごちうさ。日常系は安心して観れる。百合と日常系で回復しろ。なんつーかアンビエントネオクラシカルの要素を足した感じだなーってちょっと思った。拙者はシャロと千夜の関係が好きなんでそれが楽しみだなーと。

 

 俺が百合を好む理由はいくつかある。一応話しておくとまずキャラの感情や女女の関係を読者視聴者に想像させる余地があること。巨大感情と言われるものも好き。男女における「好き」は割と簡単に恋愛に直結して暴力的であるセックスを想像させるが、百合における「好き」はそうでなく複雑であり、またバイオレンスがある程度排除されていること。近年の百合ブームも影響しているだろう。ハヤカワは百合SFとして明確に百合を推しているくらいだ。オレが百合を好む理由はそんなところ。

 

 

 

 メモ

 このアニメは所謂2.5次元とかリアルと創作の世界をつなげて展開するプロジェクトなのでアニメの背景もよりリアルに近づけようとするのは何となくわかる。近年ではvtuberや声優のようにオタクの間でメタ的な要素が求められている。

貧しい精神ではなく豊かな精神をもたらすエモーションのほうが人は動かされる。そういう作品は長く愛される傾向にある。(参考は面倒なのでディズニーとか。まぁ普通に考えてそうじゃん)

モブや背景を細かく描くのは実験的ではあるが背景に関してはそれは10年後にはただのノスタルジーにしかならない。また、山田尚子監督のように背景や物を効果的に利用しているわけでもない。

オタク的サブカルチャーはかつて冷笑されていたが商業的価値があると分かると瞬く間に利用され消費された。

商業的価値が優先されるのは仕方ない。しかし、萌えだろうが美少女だろうがバイオレンスだろうが資本主義社会においては商業的価値が優先され、より多くの金を動かす作品、消費者が正義であるのはどうか。資本主義の冷たさ、切り捨てられるものの無力さ。

 

 

 とは言えちょっと前の俺だったらこんなこと考えたりすることはなかったはずだ。与えられたコンテンツを素直に摂取し満足していたはずだ。いつからこんな捻くれた斜に構えた考え方をするようになった。それは多分、普段聴く音楽が変わったからだと思う。インターネットでvaporwaveを見つけ、掘り進めた結果Oneohtrix Point Neverの存在を知り、さらに実験音楽と言われるような音楽を聴き始めた。また、教養主義的に名盤と呼ばれるアルバムや重要とされるアーティストを聴いた。

 

 opnやarcaといったアーティストの曲は音楽を薬として摂取することを許さない。音楽はストイックなものだったが商業に進出してからはエモーションの道具にされた。所謂ミューザックとして消費された。消費され捨てられ、また生産される。あらゆるものの価値が変わった。そんな中でブライアンイーノがアンビエントを定義したようにopnが10年代の音楽に影響を与えたように音楽が社会問題に切り込む。opnのような音楽を理解しようとすれば自然とものごとの考え方も変わってくるのだろう。いや、変えなければいけなかった。

 

 

 じゃあ何聴いてんだよってことで最近のアルバムでよかったものを思いつくまま雑に紹介。

 

 

open.spotify.comジャンル不明。あえて言えばアンビエントか。過去を呼び起こす傑作。泣く。ぴえん

 

open.spotify.comタイトルの通り膨大な情報量。めちゃくちゃなんだけど癖になる電子音。なんだろうねこれ

 

open.spotify.com前作Isaが夜ならこれは朝か。ニューエイジも感じさせる。

 

open.spotify.com声が強力なアルバム。好き好き大好き。結婚してくれ。

 

open.spotify.com聴くたびに発見がある。中低域に音が集中していて疲れない。まさか前作からこんなすぐにアルバムを出すとは思っていなかったけどクオリティは全く落ちない。

 

open.spotify.compopsに寄ったことに賛否両論あるけどArcaの世界観、存在はより強くなった。

 

open.spotify.com惜しい。ミックスが本当もったいないと思う。ボーカルは平面的で海苔波形。立体的な音楽になる可能性があるのになんでこうなるのかなと。とはいえ今一番期待してるアイドルグループ。大衆に媚びずに音楽を追求していただきたい。

 

open.spotify.com傑作。ロシアモスクワのアーティストだが日本にも共鳴する。ノスタルジーだけど古くない。質感も新鮮。

 

open.spotify.com他とは異なる雰囲気をまとっている。特にVargとVTSSによる曲はディストピアを追求していてパラレルワールドを想像させる。最後Ecco2kのカタルシスは素晴らしい。

 

 

open.spotify.com速い。とにかく速い。速すぎて息ができなくなる。だけど空気の圧はそこまで強くなくて張り詰めすぎず絶妙なバランスを保っている。

 

open.spotify.comA.G.Cookが参加していてその色が結構反映されている。Julianna Barwickとの親和性も高い。丁寧の一言。うん

 

open.spotify.comこれはやばいなと圧倒されたアルバム。まず食事から排泄といった流れを音楽で表現しようとというのがやばい。クオリティも非の打ち所がない。

 

open.spotify.com感情をめちゃくちゃにしてくれる。重いけどずっと聴いてしまう。坂本龍一のasync好きな人は聴いてみたら

 

open.spotify.comエレクトロと泣きメロ。こーゆーの好きなんだよな。いつまでもエモキッズ